9月11日(大会3日目)
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 大会3日目を迎え、残す競技はエンデュランス、燃費のみとなりました。エンデュランスは1周約900mの直線、コーナー、スラロームを組み合わせた複合コースを2名のドライバーが交代を挟み、それぞれ10周を連続して走行、合計20周の走行に要したタイムを競う耐久走行です。オートクロスと同様、車輌の完成度と総合バランス、ドライバーの技量と落ち着きが試される競技であり、この大会で最も注目の視線が集まり、ポイントも最も高い競技です。

 エンデュランスの走行順は、前日に行われたオートクロスの順位の高い大学からとなります。各レースは約30分程度のもので、トラック内を同時に2台の車両が走ります。よって、8時から競技が始まると考えると、オートクロス19位だった我々のチームは、昼一番辺りでの出走になるだろうと予想していました。
 早朝より車両の整備を行い入念に車両の最終チェックを行いました。エンデュランスは定刻通り8時より始まり、上位校が順当に走行を終えていきます。我々はドライバーの慣らしをかね、プラクティス走行を行いながら順番を待ちました。ここで、上位校の出走が次々に遅れるというトラブルが発生し、我々の走行順が相当繰り上げになり、10時過ぎには順番が来ることが予想されました。
 10時を回り、我々京都大学の車両はエンデュランス走行を開始しました。まずドライバー武田は無理をせず慎重に走行し、エンジンの不調は隠せないものの順当に周回を重ね、ミスなく10周を走り切りました。ドライバー交代をトラブル無く澄ませて2人目ドライバー藤井の走行を開始しました。タイヤも温まっていたので、1周目から順調にタイムを上げていき、一時期は上位に肉薄するタイムを刻む走行を見せました。


▲ 周回を重ねるYJ-R07

ところが5周を過ぎた頃からタイヤのたれが外から見ていても分かるまでとなり、ドライバーの不注意からスピンを喫してしまいました。メンバー一同息をのんだ瞬間でしたが、車両に問題はなくパイロンをはねることもなかったため、ペナルティを受けること無しに走行を続けることができました。その後はペースを上げることこそできませんでしたが、無事に10周を走り切り、結果としてエンデュランスを完走することができました。昨年度果たせなかったエンデュランス完走であり、途中ひやひやさせる場面があっただけに、メンバー一同胸をなでおろすことができた瞬間でありました。
 走行後に燃費測定と騒音検査を受け、無事、全競技をリタイアすることなく終えることができました。

 この日は残った時間を他大学のエンデュランス走行や車両の見学に割きました。各大学の設計者と交流することは、自分達の新たなマシンの設計に活かせる何かを得る格好の場であることは言うまでもありません。1、2回生を中心として各大学の車両を見学し、良い点、悪い点から学び取るべきものをしっかりと吸収すべく記録を取りました。


▲ 競技を終えたYJ-R07と

 翌日以降は、我々の参加する競技は無く、大会全体としてもデザイン審査上位5校によるデザインファイナルとエンデュランス未走行の大学の走行を残すのみとなっており、この日は宿に帰ってからメンバーはゆっくりと休むことができました。久しぶりに体を休めることができました。

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