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INTERVIEW

 高橋忠将インタビュー



 今回は3回生の高橋忠将さんです。インタビューするのは森寛樹です。皆さんからはタダマサと呼ばれています。

森寛樹:さっきカウルの作業してたときに、余田(拓矢)さんにカウルの作り方を教えてもらったんですが、あれは代々伝わる方法なんですか?
高橋忠将:いやーそれが今年はちょっと一工夫してるんだよ。多分日本でこれやってるのはうちだけじゃないかなぁ。
:それは秘密の方法ですか?
忠将:そうだね。まだほかの大学には知られたくないな。
:その効果は?
忠将:う~ん。正直微妙だなぁ。余計な手間が増えちゃったし。でもサイドカウルはかなりうまくいってるのじゃない?あまり変わらないか?
奥西成良(カウル班1回生):多分、かなりよかったと思います。
忠将:サイドカウルは平らな面で構成してるからうまくいくんだよ。実際今年のカウルはかなり進むのが早いね。いつもは8月にやっと完成だけど、今年はもうほとんどオス型はできてて、これからじっくり磨き上げて7月に完成できそう。まぁテスト期間はあまり作業できないから、そううまくいくもんじゃないだろうけどね。
:今年のカウルのこだわりは?やっぱしカウルは見た目のデザインが重要ですか?
忠将:それがねぇ、納得いかないんだよな。ほら、今年はレギュレーションのせいでフレームがでかくなってるじゃん。俺としては、シンプルですらっとしたのにしたかったんだけどねぇ、それがなかなかうまくいかないんだよ。それでもフロントは、まぁ高さは仕方ないけど横幅は去年よりも縮んでるでしょ?

忠将:あと、機能性にもこだわってみた。今までは、カウルをつけると冷却性能が下がるって状態だったのね。カウルつけたら重量あがるしさ。だからカウル班ってほかの班からなめられてたっていうか、あんまりよく思われてなかったわけよ。だけど今年は、冷却も考慮したサイドカウルにしてるし、しかもさっき言ったように作りやすい形。
:じゃぁサイドカウルはかなりうまくいってるんですね。
忠将:まぁ実際つけてみないと分からないけどね。作る早さだけは早いね。あと、去年までのカウルはカーボンとハニカムを積み重ねてかなり剛性を持たせてたんよね。でも今年は、こう、曲面形状による剛性を利用して、ハニカムを減らして軽量化してる。去年もしてたんだけど、やっぱりまだまだ軽量化する余地があったし、だから今年はもっと大胆にそういうのを取り入れてみた。
:今年のカウルはすごそうですね。
忠将:どうかな。ショックの位置があんなとこ(車体の上のほう)にあるからさ、どうしてもダサいんだよ。さっきもいったけどシンプルにまとめたかったんだけどねぇ。あと設計変更がいくつかあったから、部品がカウルから飛び出さないかがすごく怖い。極端な話、ほかの部品だとうまくいかなかったら2週間程度で作り直せるわけよ。すごく大変だけどね。でもカウルってそういうわけにいかないじゃん。だからね、怖いね。

:あとたしかブレーキを担当してましたよね?大まかにはデザインレポートの会議で聞いたように、ブレーキの特性を理想に近づけるため、車体にかかる加速度によって制動力の前後配分を変えるというのはわかりました。ほかのこだわりは?
忠将:一つはマウント部分の軽量化と剛性アップかな。去年まで鉄の角パイプにマウントしてたんだよ。でも今年はアルミの板を使ってみた。軽くてすむし、剛性も上がった。やっぱアルミフレームだからアルミのほうが統一感あるしね。ペダルも今回かなり簡単に作れるようにしてる。知られてないけどブレーキは自分で作るパーツは一番多いから。
あとはブレーキキャリパを置く位置とか。
:なかなかよくできていそうですね。
忠将:やっぱりドライバーがどう感じるかだからね。去年は人が設計したのをひきついだけど、今年は自分が設計したから、分かっているっていう安心感はあるね。去年よりは不安はない。去年はブレーキランプが光るたびにびくびくしてたんだよ。
:なるほど。忠将さんが担当しているところはなかなかよさげですね。
忠将:自分的にはまぁまぁよくできたかなと思ってる。
:おお。では、インタビューありがとうございました。




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