KART TECHNOLOGY

 KARTのこだわり



 2004年から参戦している大会でKARTが一貫してこだわるのは『アルミスペースフレーム』。溶接性・疲労などの問題から信頼性に欠けるとされ、高いだけだと批判の的となってきたアルミスペースフレームですが私たちはスチールに勝るアルミの絶対的な優位“軽さ”を最大限に引き出せる設計を目指しています。そして、我々を語る上でもう一つ忘れてはならないものが『ドライカーボン』です。私たちは、参戦2年目からカーボンプリプレグを使用したカウルを搭載しており、その造形美はすでに我々の代名詞ともなっております。
 第5回大会では総合6位入賞を果たしました。第9回大会以降,単気筒+ギアドライブの革新的パッケージで上位争いを繰り広げ,第11回大会で悲願の総合優勝を達成しました。次なる目標は,「世界」です。

 KARTの技術





 歴代車両紹介



◆ YJ-R00 (2004年度)

コンセプト:走る・曲がる・止まる

もはや伝説となった零号機。“地獄の一ヶ月”を見事なチームプレーで乗り切り大会では無事に完走!

  • ホイールベース:1650mm,トレッド1200mm(F/R)
  • 車重:370kg(ウェット、含ドライバー)
  • 寄せ集めました!

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◆ YJ-R01 (2005年度)

コンセプト:AAA ~走りのトリプルA~

壱号機は2005年5月31日に完成!しかしフレームの根本的な欠陥が発覚しここから弐号機を製作、最も短い生涯となった。総走行距離10km未満。

  • ホイールベース:1750mm,トレッド1250mm(F/R)
  • 車重:350kg(ウェット、含ドライバー)
  • 2ペダル、ザル吸気

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◆ YJ-R02 (2005年度)

コンセプト:AAA ~走りのトリプルA~

弐号機。設計フレームのコンセプトは“とにかく壱号機の逆”だったとか。奇跡的な部品の取り回しで低重心・コンパクトにまとまった初のレーシングカー。

  • ホイールベース:1700mm,トレッド1230mm(R),1160mm(F)
  • 車重:330kg(ウェット、含ドライバー)
  • 不等長・非平行ダブルウィッシュボーン

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◆ YJ-R03 (2006年度)

コンセプト:機能美の追求

KARTの参号機はいよいよただ作るだけを卒業した戦える車。個々のパーツの不具合などが響き結果にはなかなか繋がらなかったが次期マシンに繋がる設計となった。

  • ホイールベース:1700mm,トレッド1200mm(F/R)
  • 車重:315kg(ウェット、含ドライバー)
  • パドル型シフト、自作オイルパン等。

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◆ YJ-R05 (2007年度)

コンセプト:セルフクリエイト

第5回大会参戦車両。これが5代目のYJとなる。フレームの大幅な見直しはあったものの、前年度モデルからの正統進化となった。懸案だった足回りの軽量化も果たし運動性の大幅な向上を実現した。

  • ホイールベース:1700mm,トレッド1200mm(F/R)
  • 車重:295kg(ウェット、含ドライバー)
  • 小型デフ、パドル型シフト、自作オイルパン等の改良。

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◆ YJ-R06 (2008年度)

コンセプト:SMART

前年度からの正常進化を目指し、無駄な構造を徹底して省く。結果、重量は前年度比30kg減を達成し、過去最軽量なマシンとなった。また、カウルを漆塗りにより塗装したことで見た目のイメージも一新した。

  • ホイールベース:1650mm
    トレッド1200mm(F/R)
  • 車重:285kg(ウェット、含ドライバー)
  • 曲げ剛性の向上を狙ったフレーム構造、フレーム機能をかねたステアリング機構、製作方法が前後で異なるアップライト、パドル型シフトの改良。

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◆ YJ-R07 (2009年度)

コンセプト:Easy Making と マスの集中化

車両の運動性能を上げるためにヨー慣性モーメントの低減を目指し、シャシー周りだけで昨年度比-4.2%を達成する。レギュレーションの変更に伴う重量増の問題に苦しめられたが、昨年度より10kg増に留めた。また、ドライサンプ機構を初めて採用した。

  • ホイールベース:1650mm
    トレッド1250mm(F)、1230(R)
  • 車重:295kg(ウェット、含ドライバー)
  • セミモノコック化、ホイールレート・キングピンレイアウトの見直し、ドライサンプの採用(自作オイルパン)、吸気系の見直し、各パーツの製作方法の見直し、過去最軽量のカウル。

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◆ YJ-R08 (2010年度)

コンセプト:熟成

YJ-R07に採用した新技術の問題点を改善し、性能・信頼性を格段に向上させた正常進化マシン。KART史上最速である3月にシェイクダウンを果たしてから、大会までに1000kmを走りこみ、エンデュランスでは2位のタイムを叩き出した。

  • ホイールベース:1600mm
    トレッド1250mm(F)、1230(R)
  • 車重:300kg(ウェット、含ドライバー)
  • ホイールベースの見直し、フレーム底面に角パイプを採用、トポロジー最適化によるパーツ構造最適化、空力に基づいたカウルデザイン、自作カーボンステアリングホイール

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◆ KZ-RR09 (2011年度)

コンセプト:革新

抜本的な改革を求めフルモデルチェンジされたマシン。450cc単気筒エンジンにギアドライブを組み合わせ軽量コンペティティブなマシンに仕上がった。最軽量化賞受賞。

  • ホイールベース:1550mm
    トレッド1250mm(F)、1250(R)
  • 車重:220kg(ウェット、含ドライバー)
  • 450cc単気筒エンジン採用、10インチタイヤ採用、ハイポイドギアドライブ、トレッド変更、最軽量化マシン

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◆ KZ-RR10 (2012年度)

コンセプト:Lead to Edge

9号機の正常進化マシン。エンジンは478ccにボアアップされ、フレームは堅牢なバルクヘッド構造を確立。スキッドパッド賞2位を獲得する高い運動性能を誇った。

  • ホイールベース:1550mm,トレッド1200mm(F/R)
  • 車重:230kg(ウェット、含ドライバー)
  • 478ccボアアップ、オーリンズ製ショックアブソーバ、電動ウォーターポンプ

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◆ KZ-RR11 (2013年度)

コンセプト:Stable Performance

9号機・10号機の弱点を克服したモデル。エンジンベンチにより課題だった制御を籠絡。空力部品としてアンダートレイも採用し、動的種目で他を圧倒。KARTに初の総合優勝をもたらした。

  • ホイールベース:1600mm,トレッド1215mm(F/R)
  • 車重:240kg(ウェット、含ドライバー)
  • リアマルチリンクサスペンション、アンダートレイ、カム角センサ、オルタネータカット

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◆ KZ-RR12 (2014年度)

コンセプト:Mutual Interuction

これまでの単気筒コンパクトなパッケージングを踏襲しつつ本格的にエアロデバイスを導入。バネ下マウントのサイドスカートやカプチーノのLSDを使用するデフなど多くの革新的な試みが並んだ。総合2位獲得。

  • ホイールベース:1720mm,トレッド1250mm(F/R)
  • 車重:255kg(ウェット、含ドライバー)
  • 前後・サイドウイング、2ペダル化、エアシフター、カプチーノ用LSD

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 将来の挑戦



 私たちは「地に足をつけて」着実に毎年より良い車を作ることを目標としています。そのため、ある年突然・・・ということはありませんが、間違いを起こすことのないようしっかりと前進していきます。
現在までに、

  • 基本構造を脱しない範囲での軽量化
  • パドルシフト
  • エンジン追加工
  • カーボン製吸気系
  • MoTeCによるエンジン制御
  • ドライサンプ化
  • セミモノコック
  • ギアドライブ
といった挑戦をしてきました。今後は順に、
  • ターボ化
  • エアロダイナミクス
といった内容に取り組んでいきたいと考えています。