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INTERVIEW

 岩崎秀保インタビュー



 今回は4回生の岩崎秀保さんです。インタビューするのは森寛樹です。

森寛樹:エンジン担当と聞いていますが。
岩崎秀保:去年はリーダーをやってた。
:じゃあ今年もですか?
岩崎:いやいや今年は3回生の河野がやってるよ。でも河野の下ってつもりはないけどね。でもリーダーはあいつ。
:エンジンというと完成品のR6を使うわけですよね?だから素人にはエンジン班は何をするんだ?という疑問があるんですが…。余田さんの話でオイルライン・ウォーターラインは知りましたが、ほかに何をするんですか?
岩崎:そう、そこ!!エンジンは確かに完成品。やからエンジンそのものを作るわけじゃないんよね。要は、そのオプション、というかアタッチメントを作る。だからエンジン班というよりエンジンを「動かす班」。冷却・潤滑とか、給排気とか、そんなんを作る。
:岩崎さんは何をやってたんですか?
岩崎:ドライブトレインってのを担当してる。去年からやりよったんよ。だからドライブトレインは多分KARTで一番できる。
:ドライブトレインというと、みんながドラトレと呼んでるやつですか?
岩崎:そうそう。
:実はドラトレって何かわかってないんですよ。ドラトレってなんなんですか?
岩崎:いわゆる駆動。車で行ったら、ミッションからシャフト、―あ~車はシャフトドライブやからね―あとデフ、タイヤまでのところかな。うちのはチェーン使うから、ミッション、エンジン側のギヤ、チェーン、ドライブシャフト、ドライブシャフト側のギヤ、ハブとかかな。チェーン引っ掛けるギヤはスプロケットっていうけどね。で~俺はエンジンっていうよりシャシーに近いと思ってる。実際ほかの大学では駆動班って班がいたり、シャシー班の一部だったりする。
:シャシですか?どういったところでエンジンよりもシャシーよりなんですか?
岩崎:設計思想がシャシー。エンジンはパワーを出すところで、なんていうか材力的なことはあんまり関係しない。でもシャシーは材力がメイン。こういったらわかるかな?
:なんとなく言いたいことはわかります。ほかの大学では駆動班という一つの班になってるってことは奥が深そうですね。何かこだわりはありますか?
岩崎:こだわりか。実は去年からはあんまり進化してない。何もしてないわけじゃないよ。でもほとんど一緒。でも一昨年からはもう完全に変わってる。ドラトレを作るっていっても、使うパーツはほとんど既製品なんよね。
:たしかにスプロケとか作れる気はしませんね。
岩崎:そうやろ?だから俺が作るのはパーツそのものというよりは、デフマウントとかみたいに、既製品を取り付けるためのマウントなんよ。
:だったらフレーム班とは連絡を密にしとかないといけませんよね?
岩崎:そう。実際、去年俺はエンジン班のリーダーやったけど、エンジン班の人よりもフレーム班の人との方がよく話してた。ずっとフレーム班のミーティングに参加してたし。あとアップライトのミーティングにも参加してた。

:エンジン班に入ったのは何でだったんですか?
岩崎:なんやろ、シャシーよりもフレームよりもエンジンをやりたかった。で、理由なしにドラトレにした感じ。なんかドラトレやる人がおらんかったから、じゃあ俺やります~って。ん~基本的に理由ってないな。1回生のころは何もわかってなかったから、正直何をやりたいってのもなかったからね。なんかカウル班って独立してたわけよ。ほかとつながりがない。なんかカウル班って卑下されてるしね。まぁネタ的な意味でやけど。
:そういえば忠将さんもそんなこと言ってました。
岩崎:ふ~ん。で、俺が1回のころのカウルのリーダーがクニムラ(國村大喜:2006年度カウル班リーダー、2008年卒業)さんって人で、この人がこう、カリスマ的な人だった。その人が始めてちゃんとカウルを作り始めて、今の製法のベースはその人が作ったものだし、ほかの大学に知られたくない技術もいろいろ残していってる人。だからその人についていけば何とかなるかなーと思ってて、ほとんど工場に入ったことなかったよ。
:それで新体制になるときに何も分からなかったと。
岩崎:そう。やっぱりカウルはねぇ、もう根本的に走るのに必要ないからね。
:たしかに、走行会はカウル以外が完成してればいいって雰囲気です。
岩崎:そうやろ?昔は―俺が入る前ね―カウル班ってのがなくてとりあえず全員で中身を作ってたらしいよ。とりあえず走らせるのが先決だから。で、大会1週間前に全員でカウルを作り始めてたらしい。そういう歴史から卑下されてるんだろう。

:KARTに入った理由を教えてください。
岩崎:ああ、それは明確にあるね。やっぱり大学に入ったから大学っぽいことをしたかったってのと、人があまりやらない、めずらしいことをしたかった。それに工学部にはいったんだし、何か工学っぽいことをしたいなぁと。「ものづくり」ってのに魅かれたね。
:もともと車好きとかではなかったんですか?
岩崎:いや、車好きだったよ。バイクとか~乗り物と機械がすきだね。やっぱしKARTは「工場」で作業するってのがすごいなと思った。これはかなりのことができるんじゃないかなと。
:入ってみてどうでした?
岩崎:大体思った通りだった。

:今年の出来具合は?
岩崎:それは俺の担当?それとも全体?
:じゃああどちらもお願いします。
岩崎:自分のはさっきも言ったけど去年とあんま変わってなくて、去年のバージョンを1.00としたら今年は1.02といったらわかるかな?
:バグフィックスがいくつかあった感じですか?
岩崎:そうそう、パッチ修正したようなね。で、おととしから去年がフルモデルチェンジね。
:じゃあもう完成形ってことですかね?
岩崎:まぁ俺が設計してもこれ以上のものはできないなぁ。なんていうか、すでに去年やりたいことはやりつくしてるし、今年もやりたいことは全部やったし。また設計者が変わればフルモデルチェンジするだろうけどね。
:後継者を育てるのは難しいですか?
岩崎:ん~。俺が2回は鯨(鯨岡絵理:2007年度ドラトレ担当、2009年度プロジェクトリーダー)さんについてたんよ。鯨さんがやってることも特に見ずに適当に手伝ってた。そしたらいきなり治具作れって言われて、先輩に治具って何かから始まっていろいろ設計のノウハウとか教えてもらって作ったね。
:全体的なできのほうは?
岩崎:レギュレーションとか人材の問題があるからね。車両としての完成度は2年前ぐらいからあんまり変わってないんじゃないかなぁ。ところどころよくなって、ところどころ悪くなって結局±0。素人の意見だけど。大会での順位はかわってるね。
~以下雑談~

どうもありがとうございました。



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